ごあいさつ

 学習塾、予備校として不登校の子どもたちと20年近くかかわりを持つ中で、フリースクールゆうがくは2001年に生まれました。
一緒に学んでいく中で、学校に足が向かなかった子どもたちが、自信を取り戻し、なんとすばらしい個性を持ち、キラキラと輝きを放っているかを驚きを持ってみてまいりました。21世紀に入り社会がますます多様化しております。子どもたちを取り巻く環境も多様化し、学習の場も多様化を迫られております。
既存の学校の画一的な教育ではうまくいかない事例がたくさん出てきております。
個々の生徒に合った学習の場を子ども自らが選択する時代になりつつあります。
ゆうがくは、子どもたち一人ひとりの違い、多様性を尊重し、子どもたち一人ひとりに寄り添い、学習支援や居場所作りを行ってまいります。
また、体験型の学習も多く取り入れ、子どもたちそれぞれが持つ興味関心に気づかせ、「夢」を持つ手助け、「夢」を実現させるサポートもしてまいります。
子どもたちにとって、ゆうがくが学びとふれあい、自立と共生の場となるよう、スタッフ一同、一層の努力をしてまいります。

室長 新開尚機

教育理念と3つのi-n-g紹介

教育理念

・自尊心にあふれ、自己のさらなる成長を目指す一方、他を思いやり、謙虚さがにじみでる心を育て、地域社会、日本、世界が平和に暮らしまた多様な生物との共生に貢献する人材を育成する。
・夢を持つこと、その夢を実現する道を模索すること、夢を叶えるための自己効力感を持つことをサポートする。

3つのi-n-g紹介

ゆうがくの歩み

 ゆうがくの始まりは、荒井裕司が1974年に開設した私塾「伸学会」にさかのぼります。
子ども好きな荒井は自宅近くの公園で子どもと遊んでいるうちに自宅で勉強を見るようになり、その「寺子屋」が近所の評判となりました。

こうして、「伸学会」が周囲からの後押しにより誕生しました。

「伸学会」に通う子ども達の中にはさまざまな理由で学校に通っていない生徒もいました。まだ、「登校拒否」、「不登校」という言葉もなく、学校に通っていない子ども達の高校進学の道はほぼ閉ざされていました。学力があっても学校に通えなったことが理由で高校に進学できなかった保護者から相談を受け、荒井は「どんな理由であれ進学の扉が閉ざされてはならない。この子のチャレンジを支えたい」と生徒を引き受けることになりました。

1984年、高校再受験予備校「伸学会予備学校」が誕生しました。

ここは中学を卒業したさまざまな生徒達の居場所となりました。不登校や入院のため15歳で高校進学できなかった生徒、難関高校の再受験を目指す生徒など、彼らにとっては学校のような存在になっていました。卒業しても母校のように慕い遊びに来る生徒からは「予備学校時代は楽しかった。ここが高校ならいいのに!」という声が多く聞かれました。
荒井は子ども達の願いを叶えたい、なにか方法はないかと、いろいろな機関に働きかけました。

1992年、日本初の通信制サポート校(オルタナティブスクール)「東京国際学園高等部」が誕生しました。

「楽しくなければ学校じゃない!」をキャッチフレーズに通信制サポート校「東京国際学園高等部」には多くの生徒が集まり、学び、育ち、卒業しました。なにより学校の校風を理解した生徒達は、自分たちが主役という意識で学園生活を創造していました。「ラオスに学校をつくろう!」は学校が足りないラオスの子ども達に小学校をプレゼントする活動です。生徒のアイデアが実現したもので、代々受け継げるボランティア活動が学校の伝統になりました。この活動は「学校があっても学校に行けなかった子ども達が、学校が無くて学校に行けない子ども達のために学校を作る」とマスコミに取り上げられました。
2004年、ラオス学校建設活動が、社会貢献支援団体より「21世紀若者賞」として表彰されました。2006年、荒井は多年にわたる功績が認められ社会貢献支援財団より表彰されました。更に2010年、日本ラオス友好55周年記念行事として「ラオスフェスティバル2010」をラオス大使館と共催し、ラオス小学校建設活動は「外務大臣表彰」を受賞しました。

2005年、内閣府構造改革特別区域計画認定を受け、長野県内初の株式会社立広域通信制高校「さくら国際高等学校」が誕生しました。全国から子ども達を受け入れ、地域の活性化につながっています。
2015年、通信制サポート校「東京国際学園高等部」は「学校法人上田煌桜学園さくら国際高等学校東京校」に生まれかわりました。

高校再受験予備校「伸学会予備学校」が誕生したころに遡ります。

荒井にはさらに多くの保護者が相談するようになりました。相談の多くは学校に通えない状態に傷つき子どもが家にひきこもってしまい、どうしたらいいのかわからないというケースでした。荒井は昼夜問わず多くの家庭訪問を続けて支援しました。

1989年、個別指導のフリースクール「サポート・アカデミー」が誕生しました。FAXやPCなどのツールを使った「電塾」を含め、さまざまなニーズに対応できる学習支援を試みました。
1995年、「登校拒否の子どもたちの進路を考える研究会(登進研)」、「代々木カウンセリングセンター」を設立し、保護者が相談できる場を広げました。
このころ荒井は発達の偏りのある生徒の保護者から高校卒業後の進路について相談を受けました。個々の違いを受け入れ、それぞれが幸せに生きていくために必要なことは何なのか、保護者と一緒に悩みながら、できることを考えました。
1998年、中国政府公認「遼寧中医大学附属日本中医薬学院」が誕生しました。ここではアトピーや生活習慣病の治療に有効な漢方医を育成します。
また、同年、「グローバルアカデミー」および訪問介護指定事務所「アットホームサービス」が誕生しました。発達の偏りのある子ども達の社会性を育て、就労の場所を提供しました。この学校は2001年、「ステップアップアカデミー」と名称変更したのち2006年、「翔和学園」となりました。

さまざまな学校が誕生する中、母体となった「伸学会」では…

1998年、1人の中学2年生の男の子が先生の紹介で「伸学会」に通い始めました。こちらから学校に報告書を提出することで、もう一つの居場所として学校の出席扱いにすることになりました。時を同じくして、埼玉から中学1年生の女の子が通うようになりました。遠いので通学時間もかかりますが、週3回の交通費はかなりの負担になりました。母子家庭で母親が入院していたので、負担を減らすために先生が実習先定期を申請し、学割と同等の扱いで通学できるようになりました。立場は違えども「なんとか子どもを救いたい」という願いは同じでした。義務教育だから小学校・中学校で学ばなくてはならないという考えが子ども達を追いつめていました。「学校だけが居場所じゃない!もう一つの居場所を作ろう!」

こうして2001年、「東京国際学園中等部」が誕生しました。

通信制サポート校がひとつの進路先として認知され、全日制高校が不登校生徒を受け入れ始めると、「伸学会予備学校」のひとつの役目は終わろうとしていました。

2002年、最後の高校再受験生達の卒業とともに「東京国際学園中等部」は「代々木駅前フリースクール」と名称変更しました。

2004年、一時的ではありましたが中野坂上へ校舎移転したので、新たに名称を社内募集し「ゆうがく」が採用されました。
「ゆう」には友・遊・優など、「がく」には楽・学・覚など「フリースクールゆうがく」に通うみんなが個々に想像できる自由さを大切にした名称となりました。
現在、「フリースクールゆうがく」は代々木駅前にあり、豊かで多様な個性や感性をもつ子ども達の「学びの場」となっています。

年表

  • 1974
  • 荒井裕司が私塾「伸学会」を開設
  • 1984
  • 高校再受験予備校「伸学会予備学校」誕生
  • 1989
  • 個別指導フリースクール「サポート・アカデミー」開設
  • 1992※
  • 通信制サポート校「東京国際学園高等部」誕生
  • 2001
  • 「東京国際学園中等部」誕生
  • 2002
  • 「代々木駅前フリースクール」名称変更
  • 2004
  • 「フリースクールゆうがく」に名称変更

アクセス

フリースクールゆうがく 東京都渋谷区代々木1-29-5 3F/TEL:03-3320-3371

  • ■JR山手線・総武線「代々木駅」西口より徒歩0分
    ■都営地下鉄 大江戸線「代々木駅」A1出口より徒歩0分
    ■小田急線「南新宿駅」より徒歩4分
    ■東京メトロ 副都心線「北参道駅」より徒歩7分
    都内はもちろん、神奈川、千葉、埼玉からも多数通っています。

ゆうがくの施設紹介

  • “ゆうがく”がある建物は、JR代々木駅西口改札より0分。建物の3階に”ゆうがく”はあります。

  • 職員室です。 いたるところに観葉植物があり、職員も癒されています。

  • 廊下には、様々なジャンルの有名人の色紙が飾ってあります。みんな”ゆうがく”の応援団です。

  • 連絡事項は、ホワイトボードを使います。休み時間は、自由にイラストを描いたり…。君はどんな絵を描きますか?

  • 職員室、教室にはPCを設置し、インターネットなどを使って学習したり遊んだり…

  • 教室内です。人数や目的によって机や椅子の位置を変えています。そのバリエーションは豊富です。

  • 遊びのスペース。いろんな本や遊びの道具が隠れています。

連携している学校・団体

学校法人さくら国際高等学校東京校(旧:東京国際学園高等部) 1992年、通信制高校サポート校として開校以来、3,000名を超える生徒が卒業しています。 3年間で高校卒業でき、不登校経験者や高校中退者を積極的に受け入れています。

代々木カウンセリングセンター 『心のつまずき』に耳を傾け、こころのパートナーとして寄り添い一人ひとりをサポートするとともに、 親としてのかかわりについても的確なアドバイスをしています。

登進研(登校拒否の子どもたちの進路を考える研究会) 1995年、当時閉ざされがちな不登校生の進路を切り拓くことを目的に設立。現在では進路問題のみならず、様々な角度から不登校を捉え、その理解や対処法についてセミナーやカウンセリングを中心に活動しています。

NPO法人ピアサポートネットしぶや 引きこもり、フリーター、ニートなど若者が抱える問題を社会の問題として捉え、それらの若者が再び生き生きと社会とつながりながら生きていくことが出来るようお手伝いをしています。

NPO法人日本フリースクール協会 不登校や引きこもり等に対して学校教育の枠にとらわれない学びの場、居場所作りをしているフリースクールが集まってできた協会。年数回のイベントやセミナー、相談会を実施しています。

進路実績

東京都立六本木高等学校、東京都立世田谷泉高等学校、東京都立園芸高等学校、埼玉県立浦和第一女子高等学校、私立桐蔭学園高等学校、私立さくら国際高等学校東京校、私立麻布中学校、私立東京成徳大学中学校、私立開智日本橋学園中学校、私立明星学園中学校、その他 在籍小中学校への復帰

このサイトはreCAPTCHAとGoogleによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。